有馬温泉
兵庫県神戸市北区有馬町
1300年の歴史を誇る温泉で、大阪から1時間、三宮からなら40分ほどの距離。大都会に近いわりには、しっとりとした風情をもつ。温泉神社のある高台からながめると、山合いにびっしりすき間のないほどホテル・旅館が立っている。本温泉脇から六甲川までの約400m、細いつづれ折りの坂道は有馬本街道。昔ながらの格子戸が並び、道ばたの石の道標などに、昔日の面影が偲ばれる。有馬の湯には、金泉と銀泉の2つの湯がある。金泉は鉄さび色の朱いお湯。噴き出したときは無色透明なのが、空気に触れるとすぐ酸化して朱くなるわけ。湯をなめると、ずいぶんしょっぱい。海水の2倍もの塩分を含んでいるという。金銀の湯の相乗作用が、胃腸病、婦人病、神経痛さらには「万病にも」効くといわれる。