平林寺
埼玉県新座市野火止3-1-1
太田備中守開山による禅宗の名刹。岩槻の平林寺にあったのを寛文3年(1663)松平輝綱が現在地へ移した。入口の総門から始まり、山門・仏殿・中門と続く茅屋根の建物は移転当時の建造物であり、脇には寺の生活水となった野火止用水平林寺掘が当時の姿をとどめている。寺域は13万余坪。平林寺境内裏手,大河内松平家廟所の一隅には、野火止用水の開削を手がけた松平信綱とその妻の墓が並んでいる。向かって左が信綱,右が夫人の墓で高さ約2m,屋根に表紋と替紋を刻んだ立派なものである。周囲は杉林に包まれて苔むした墓や燈篭が整然と並び静寂を保っている。