清水坂
大阪府大阪市天王寺区伶人町
天王寺区伶人町の有栖山清水寺の北側に位置し、大阪星光学院と清水寺との間にある坂道で、「天王寺七阪」(真言坂・源聖寺坂・口縄坂・愛染坂・清水坂・天神坂」・逢坂)のひとつでもある。清水寺の北側にあるためこの名で呼ばれ、幅の広い、ゆったりとした石畳の坂道がたいへん美しい。南側の高台にある清水寺の境内の崖から流れ出る滝は、京都清水寺の「音羽の滝」を模した「玉出の滝」で、大阪市内唯一の滝だ。この付近一帯は、昔から名泉所として知られ、増井・逢坂・玉手・安井(安居)・有栖(土佐)・金龍・亀井の清水は「七名水」と呼ばれている。元禄元年(1694)、松尾芭蕉はこのあたりを訪れ「松風の軒をめぐりて秋くれぬ」の句を残している。句碑が、清水坂近くの星光学院内「芭蕉園」にある。