金栗遺跡
小川(金栗)にある、昭和25年に発見された環濠集落跡で、遺跡年代は古墳時代後期から鎌倉時代前期。当遺跡からは、刳り貫いた木を枠として使用した井戸1基が完全に近い形で発見された。この井戸は奈良時代のもので、全国でも珍しい井戸であり、現在、国道209号線の東、田圃の中に保存されている。金栗遺跡の遺構は、東西40m・南北30mの環濠集落の内側に、井戸6基、炉址3ヶ所、灰のつまった竪穴4ヶ所、小形竪穴16基が出土している。竪穴住居跡は平安時代のもので、当時の生活の一端を窺い知ることが出来る。この遺跡で注目すべき点は、弥生時代の一般的な環溝が、平安時代から鎌倉時代まで存在していたということで、それを示すものとして、環溝内より、平安時代末から鎌倉時代初期頃の磁器類・土師器が出土している。