伝来寺庭園
大分県日田市中津江村栃野1263
室町時代後期の作庭。表門をくぐった参道両側に広がる500平方mの枯山水的庭園と本堂西背面の池庭に区分され、特に後者の方が重要とされている。この池庭は面積約350平方m、造庭当時は観賞池を主体とした庭で、池には山麓から湧出する豊富な清水をたたえ、山腹には枯滝の石組みを設け、池中には離れ石を置いて荒磯の情景を現したものと思われるが、造園後のたびたびの改造のため、築造当時の姿は想定できないが、九州最古の枯山水的庭園ともされており、中世における地方での庭園文化を知る上で貴重な史跡である。