忍野八海
山梨県南都留郡忍野村
富士の雄姿を眺望する忍野村には、国の天然記念物に指定された8カ所の湧水池があり、忍野八海と呼ばれている。一帯は昔、湖の底だったが、延暦19年(800年)の富士山大噴火で湖が分断されて水が枯れ、湧水口だけが残った。八海のうち最も湧水量が多い「湧池」は日量23万tで、地底の溶岩が見通せるほど清澄。一方、「鏡池」や「菖蒲池」のようにほとんど沼地化したところもある。「湧池」の水質はカルシウム等のミネラル成分が多いのが特徴。池から直接水は飲めないが、売店や旅館の井戸で水を分けてもらえる。日本名水百選