長坂町の甲斐小泉駅近くの林に、日量8500tもの湧水が、清流となっているのは「三分一湧水」。戦国時代、水争いを治めるために三角石柱で流れを分け、3つの村に等しく配分したことから、この名がついたといわれている。下流の田畑を潤す農業用水として、今も利用されている。ここから北西に3.8km離れた山中にあるのが「女取湧水」。3人で囲めるほどの小さな湧水池の岩間から、清冽な水が湧き出している。湧水は、やがて女取川となって、流域に自然の恵みをもたらしている。長坂町は、湧水の水質保全に努めており、名水の里として知られる。小淵沢町の大滝神社境内には「大滝湧水」がある。樹齢数百年の杉の大木近くからの湧水量は、一日2万2000t。苔けむした木の樋を伝い、滝のように落ちる水は、下の鱒池へ。日本名水百選。
山梨県北杜市長坂町、小淵沢町
(1)JR中央線長坂駅からバスで(市営バス小泉駅行)
甲斐小泉駅から徒歩で
三分一湧水から
(2)JR中央線小渕沢駅から徒歩で
大滝湧水から
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