流氷が去った後のよく晴れた日、遠く沖合いに巨大な流氷が浮かび上がることがあります。これが『幻氷』と言われる蜃気楼です。海上の冷たい空気の上に、春の暖かい空気が流れ込み、密度の違う空気の層が光を屈折させて流氷の姿を海上に浮かび上がらせるのです。春を迎えて北へと帰っていく流氷が、私たちに別れの挨拶をしてくれているのかもしれません。
北海道網走市オホ-ツク海
(1)網走駅からバスで
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