大正時代の中頃に設けられた渡船場のひとつで、大正区南恩加島1丁目と西成区南津守二丁目間を運航している。江戸時代、木津川の川尻に近いこの付近は、北前船などの出入りが激しく、幕府は舟運の安全のため水深を確保し、また防波堤としても役立つよう天保3年(1832)、ここに長さ1.58kmにおよぶ石の堤を築き、その上に松並木を植えたことから千本松の名がついた。「摂津名所図会大成」にも関連記述が見つかっているそうだ。昭和48年(1973)、千本松大橋が完成したことを受けて渡し船の廃止論が出たものの、地元住民の強い要望によって存続することになり、現在も通勤通学の人に利用されている。定員は約45人。自転車込みだと20人ほどで、運賃は無料。
大阪府大阪市大正区南恩加島1-11-1〜西成区南津守2-4-88
(1)地下鉄・JR「大正駅」から市バス「鶴町四丁目」行き「大運橋通」下車、東へ徒歩9分。又は76系統「地下鉄住之江公園」行き「千本松橋西詰」下車、東へ徒歩2分。あべの橋から市バス7系統「住吉川西」行き、なんばバスターミナルから29系統「南津守」下車、西へ徒歩8分。又は地下鉄住之江公園から市バス76系統「南津守二丁目」下車、西へ徒歩5分。
備考:無料
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