大川(旧淀川)は中之島と出合うところ(天神橋付近)で二手に分かれ、そのうち中之島の北側を流れる方を堂島川と呼ぶ。江戸時代の元禄元年(1688)、海運・治水に功労のあった三重県出身の豪商・河村瑞賢(かわむらずいけん)によって改修された。その際、その盛り土で周囲の湿地帯であったところに「新地」がつくられて、そこに民家が建ち並ぶようになり、また大江、渡辺、田蓑、玉江、船津の五つの橋が架けられ、航行の便が開けた。また、大江橋と渡辺橋の間に米市場ができ、商業の中心地として堂島の発展を支えることとなった。毎年7月24日の朝には、天神祭の始まりをつげる「鉾流神事」が行われる川として、市民には馴染みが深い。対岸には大阪市中央公会堂や、大阪府中之島図書館、日本銀行大阪支店などが立ち並び、レトロビルの散策におすすめのエリアだ。
大阪府大阪市北区中之島付近
(1)地下鉄御堂筋線「淀屋橋駅」、地下鉄堺筋線・京阪「北浜駅」下車すぐ
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