わび茶を大成させた千利休は大永2年(1522)、堺の豪商魚屋(ととや)の長男として生まれた。その利休の屋敷跡など、多くのゆかりの地が残る堺で、茶道の偉人を偲びつつ一服味わいたいなら、ここ堺市茶室「伸庵」へ。大仙陵古墳(仁徳天皇陵)に隣接する緑豊かな大仙公園の一角、明治時代の数寄屋普請の名匠・仰木魯堂設計による数奇屋造り茶室は昭和4年に建てられたものだ。建物は風雅な二階建てで、立礼席は約25席。多人数の茶事を催すこともできる。隣の「黄梅庵」(おうばいあん)は、茶道三宗匠の一人で、同じく堺出身の今井宗久ゆかりのもの。ともに国の登録有形文化財となっている。ふたつの茶室を繋ぐように整備された庭は見学無料で、国指定重要文化財の旧浄土寺九重塔もある。
大阪府堺市堺区百舌鳥夕雲町2丁
(1)南海高野線「堺東駅」からバス「堺市博物館前」下車徒歩10分
備考:9:30〜12:00茶室利用料10,000円、庭園利用料2,000円・13:00〜16:30茶室利用料20,000円、庭園利用料3,000円・9:30〜16:30茶室利用料30,000円、庭園利用料5,000円※ただし、茶室利用に際して冷暖房使用の場合、茶室利用料金に2割加算させていただきます
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