寛永年間(1624〜1643)に堺の豪商・谷正安(たにしょうあん)が創建、沢庵宗彭(たくあんそうほう)が開山した臨済宗大徳寺派の寺。明治末期まで、境内に「五葉松」があったことから、「松の寺」とも呼ばれていた。寺は第二次世界大戦で焼失し、昔の面影はないが、谷正安の依頼によって描かれた67才時の沢庵肖像(国の重要文化財)や「釈迦二声聞像」(しゃかにせいしょうもんぞう:堺の重要文化財)などが残っている。また、境内には、大阪府指定の名勝のひとつである庭園が。庭全体を平らとする平庭式の枯山水様式の庭園で、土塀寄りに石組を配置し、手前に広い白砂空間をとるという江戸時代の様式がその特徴だとか。空襲に焼け残った石組をもとに整備されたこの庭園からは、作庭当時の姿を偲ぶことができる。
大阪府堺市堺区大町東4丁2-7
(1)阪堺電車「宿院駅」より徒歩5分
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