阪堺線宿院駅より徒歩3分、大阪湾の出入り口を守る神社として神功皇后の命により建立されたと伝えられる開口(あぐち)神社。その名称の由来は、この神社が和泉堺南荘の氏神で、海に向かって門戸を開いていることによるとか、あるいは、神功皇后が祀ったといわれる塩土老翁神(しおつちのおじのかみ)は、それまで口を開いたことがなかったが、皇后が神饌を奉納して初めて口を開いたことから、などといわれている。塩土老翁神は、住吉大社とゆかりが深いことから「住吉の奥の院」とも言われる。平安末期の天永4年(1113)、開口・木戸・原村3村の神社が合祀された際に、堺の総氏神となり、また江戸時代まで、天平18年(746)に行基が建てた念仏寺というお寺が境内にあったことから、いまも「大寺さん」(おおでらさん)と呼ばれ親しまれている。神社に伝わる大寺縁起絵巻や伏見天皇宸翰御歌集、短刀銘吉光は重要文化財。毎年9月中旬に行われる八朔祭(はっさくまつり)は、堺最古のふとん太鼓が奉納される。
大阪府堺市堺区甲斐町東2丁1-29
(1)南海高野線「堺東駅」より南海バス「大寺北門前」下車徒歩2分、南海本線「堺駅」より南海バス「大寺北門前」下車徒歩2分、阪堺線「大小路駅」又は「宿院駅」より徒歩3分
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