JR塚本駅から南西へ500m。永徳2年(1382)、足利義満(あしかがよしみつ)の創建と伝えられる神社。野里という町は、明治末期の新淀川開削で、旧中津川の右岸(現西淀川)に沿って開かれた昔からある村落。同社には、「一夜官女」(いちやかんにょ)という珍しい神事がある(府の無形文化財)ことで知られる。野里の村は、昔から風水害や疫病に相次いで見舞われていたことから、村人は毎年旧暦1月20日に、娘を神に捧げる神事を行うようになった。それから7年目、村を通りかかった武士が退治に名乗り出て、娘の身代わりに生け贄のふりをすることに。翌朝、武士の姿はなかったが、血の跡をたどっていくとそこには大きな狒狒(ひひ)が死んでいた、という講談でよく語り継がれている「岩見重太郎の狒狒退治」が伝わる。現在の祭りが行われる2月20日には、氏子より選ばれた7人の少女が、美しく飾られた御供物の桶7台とともに神前に進み献じる。使用の道具には元禄15年(1702)の墨書のものがあり、古い神事であることが確認できる。また、境内の東側には、明治末期の堤防の遺溝がある。
大阪府大阪市西淀川区野里1-15-12
(1)JR「塚本駅」より南西へ500m
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