天王寺区伶人町と逢阪一丁目との境界をなす坂で、「天王寺七阪」のひとつでもある。菅原道真を祀る安居神社へ通じる坂道なので、この名がついた。坂を上がる前あたりに、大阪市建設局による石組みの樋(とい)がつくられ、付近一帯に昔から名水があることが偲ばれる。安居神社の境内にも「癇静めの井」(かんしづめの井)と呼ばれる井戸の跡が残っており、これも「七名水」(増井・逢坂・玉手・安井(安居)・有栖(土佐)・金龍・亀井の清水)のひとつだ。延喜23年(901)に道真が大宰府に左還された際に、河内の伯母を訪ねる途中、ここに立ち寄って井戸の水を口にしたと伝えられている。
大阪府大阪市天王寺区伶人町〜逢阪一丁目
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