大阪府と奈良県の境に位置し、標高515mの雄岳と474mの雌岳がラクダの背のように並ぶ二上山。その雌岳中腹に、国指定史跡の鹿谷寺跡がある。奈良時代の創建と伝えられる石窟寺院で、内部には山の凝灰岩を削って造られた高さ5.2mの十三重石塔が現存。奥の壁面には如来座像3体が線刻され.境内西側の岩塊には仏の立像が浮き彫りされているが、長い年月を経て風化したため、はっきりと確認できない状態のものもある。鹿谷寺跡の近くには凝灰岩を削った三重塔や、三尊像を彫った岩屋(二上山廃寺跡=国指定史跡)も。これらは中国の竜門石窟に見られる石窟寺院を模したものと見られ、遣唐使か留学僧が伝えた手法によって二上山の凝灰岩に彫られたのではないかと推測されている。
大阪府南河内郡太子町山田
(1)近鉄南大阪線上の太子より徒歩60分
(2)西名阪柏原高田から、国道36号線で大和高田バイパスを約2キロ。竹内交差点を左折し約10分。
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