奈良との県境にある、標高488mの高安山山頂付近には、かつて大和朝廷が築いた山城・高安城があった。これは、663年の白村江の戦いで敗れた大和朝廷が唐と新羅の連合軍の来襲に備え、天智6年(667)に建てられたもの。日本書記には、高安城は当時の日本の中枢であった大和の地を守る需要な砦だったと記されている。幸い大陸からの侵略はなく、大宝元年(701)に廃城となった。以後1300年の間、城の位置や規模を証明するものは無く、「幻の城」となっている。1978年に奈良県側の山中で、倉庫跡と見られる礎石群が発見され話題となったが、調査の結果、これは730年頃のものだと判明。城の謎はまだ解明されていない。
大阪府八尾市郡川729-1
(1)近鉄信貴線(近鉄西信貴ケーブル乗り換え)「高安山駅」下車徒歩すぐ
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