安養寺には、1970年(昭和45年)に府の有形文化財に指定された石製露盤がある。露盤は、塔の九輪の最下部にある方形の台で、雨仕舞(劣化防止)の役割を果たす建築部材である。屋根頂部に置くので、上に宝珠を載せ装飾も兼ねる。多くは、青銅・鉄・瓦製なので、石製の露盤は極めて珍しい。この露盤は凝灰岩製で、風化して四角の一角が欠けているが、原型をよくとどめている。底面は一辺が110センチメートルの正方形で、高さは38.5センチメートル、中央のほぞ穴は直径38.5センチメートル、深さ11.7センチメートル、穴の周囲には、八葉複蓮華文が刻まれている。
大阪府枚方市南楠葉2丁目38-17
(1)京阪本線「樟葉駅」より徒歩13分
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