治承2年(1178)、「日本の小釈迦」と讃えられた慈雲(じうん)が得度し、創建した寺院。摂津国田辺、現在の大阪市東住吉区山坂に位置しており、本尊は不動明王であるため、近年では「田辺のお不動さん」の名で親しまれている。近畿三十六不動尊霊場第三番ならびに大阪十三佛霊場会第一番、役行者霊蹟札所でもある。慈雲は享保3年(1718)、大阪中之島は高松藩蔵屋敷に誕生、文化元年(1804)、京都阿弥陀寺にてその生涯を閉じたが、一貫して日本仏教にはびこった宗派意識を否定し、釈尊在世当時の僧侶のあり方に立ち帰ることを目指す「正法律思想」を唱えていた。境内には本堂、山門、鐘楼など、創建当時の建築が現存するほか、樹齢800年といわれる楠の大木が聳えている。現代日本書道界を代表する書家の一人である、小坂奇石の記念館も。
大阪府大阪市東住吉区山坂1-1-30
(1)JR阪和線「天王寺駅」から「南田辺駅」下車徒歩4分、地下鉄谷町線「天王寺駅」から「田辺駅」下車徒歩10分
敷地面積:9900平方m
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