大正時代に五條〜新宮を結ぶ五新鉄道が計画された。当初から難工事が予想されたが、昭和の初めに五條側から着工され、太平洋戦争で中断する時期もあったが、少しずつ工事が進められてきた。しかし車社会になってその必要性が薄れ、すでにできあがっていた五條〜城戸(旧西吉野村)までをJRバス専用道として利用される時代が20年ほど続いた。そして坂本(旧大塔村)まで延長する工事が、なお続けられた。この先は長大トンネルと橋梁の最大の難工事区間で城戸からの1つめのトンネルは完成させたものの、2つめの天辻トンネルの工事中にとうとう取り止められることになった。今は奈良交通のバスが朝夕1〜2便、専用道を走るだけになってしまった。「五新鉄道」を題材にした、河瀬直美監督・映画「萌の朱雀」が、カンヌ映画祭・カメラドール(最優秀新人監督賞)を受賞しました。これにより、鉄道ファン以外にも、広く「五新鉄道」の名前が、知られるようになりました。
奈良県五條市新町から西吉野町城戸まで
(1)五条駅からバスで(バス専用路線として五新鉄道を走ることができます。)
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