この庭は、享和3年(1803)、松江藩七代藩主松平治郷(不昧公)の御成の迎えたときに造られた。岩肌に流れ散る滝の「きれいさび」は、いたく公の興をさそい、「山深み流れてこの世のにごりをば、しるとも見えぬ滝のいわなみ」と詠まれ、「岩浪の庭」(がんろうのにわ)と名付けられました。庭の飛石も、公の来駕に備えて普通より大き目で低く、沓脱に近い大石は輿を置く役石も兼ねている。公は借景の山を「寿宝山」(ほうじゅざん)と呼び、心洗われる一刻を楽しまれたと云う。池の水面に突き出して見える草庵は、後年、南画家「田能村直入」が当家に逗留したとき意匠して作り、「菊掃亭」(きくそうてい)名付けた茶席である。
島根県仁多郡奥出雲町上阿井1655
(1)JR出雲三成駅から車で
大人:大人:300円高校生以上
子供:子供:200円小学生から中学生
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