昭和25年4月、長崎から船でこの町へ渡った林芙美子は、岡野屋という旅館に泊まり、後にこの町を舞台とした小説「天草灘」を発表した。この小説には、船中で一緒になった卵行商の女と岡野屋の女主人とのやりとりをもとに、天草女性の人情の細やかさが描かれている。岡野屋には芙美子が泊まった部屋が当時のまま保存されており、自筆の絵や遺愛の品が置かれている。玄関脇には「旅に寝てのびのびとみる枕かな」と刻まれた記念碑も建っている。
熊本県天草郡苓北町富岡2836番地
(1)本渡バスセンターからバスで
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