護國山金剛乗寺(ごこくざんこんごうじょうじ)は、天長年間(824〜834)に空海によって開かれ、かつては建物が大きく西の高野山と云われました。一時は途絶えましたが後鳥羽天皇の勅願で再建され、宝徳年間(1449〜1452)に宥明法印住職によって復興されました。宥明法印住職は、文明5年(1473)3月温泉が突然枯れてしまったとき、薬師堂を建て祈願をして温泉を復活させた山鹿温泉の大恩人と云われています。その後、宥明法印が遷化したとき、紙細工の名人・山口兵衛が数百の紙灯籠を作り、霊前に供えたのが山鹿灯籠の起こりとも言われています。ご本尊は薬師如来。本堂には大日如来、宥明法印像、聖天・不動明王が祀られています。また、境内には修復された如意輪観音堂があり、見事な仏像を見ることができます。石門は、文化元年(1804)に石工・甚吉によって造られたもので、凝灰岩の切石を使った円形の門です。昭和50年2月、市の「特別文化財工芸品」に指定されました。異国を思わせるようなデザインは町の人々に親しまれています。・九州四十九院薬師霊場第三十二番札所
熊本県山鹿市山鹿1592
(1)九州自動車道菊水ICから車で
創建年代:825
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