長楽寺
和歌山県有田郡有田川町植野348
禅宗様式とよばれる建築様式によって建てられている。この様式は、鎌倉時代に中国から禅宗の教義とともに伝えられたもので、扇垂木とよばれる放射状に配置された垂木、詰組というにぎやかに軒下を飾る組物等、我が国になかった新しい造形に満ちあふれていた。長楽寺仏殿は、その禅宗様式を忠実に受け継いで建てられた数少ない中世末の建物で、歴史的価値は大きい。又町指定文化財の木造阿弥陀如来座像十二世紀後半など安置されている。県内でも数少ない唐様・禅宗様式の仏殿は、本瓦葺・寄棟造で、国指定重要文化財。仏殿前の無縁墓所の数百もの石仏・石塔は、仏教考古学上貴重な資料。