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営業:3月〜9月8:00〜17:00 営業:10月〜2月8:00〜16:00
5間四方で,寄棟造,柿葺である。内部は礼堂と外陣,内陣に分かれる。礼堂部分の正面1間は,江戸時代に付加されたが,外陣・内陣部分は,貞観時代の建立とされる。
室生口大野駅から南へ300m。ふだんは別にどうということのない地味な寺であるが,4月上旬になると境内の大小のシダレザクラが開花し,華やかに変身する。
室生寺五重塔から御影堂に行く途中の右手の山肌には,イヨクジャク,イワヤシダ,ハカタシダ,オオバハチジョウシダなどの暖地性シダの群生がみられる。特にイヨクジャクやイワヤシダは四国,九州以南の暖地に生育する種類で,ここはその分布の北限にあたる地として貴重である。
室生寺はシャクナゲの花で有名である。総数3000本ともいわれるシャクナゲは,赤,淡紅など微妙な色の変化とあでやかな姿で目を楽しませてくれる。見ごろはゴールデン・ウィークごろ。
樹齢数百年のシダレザクラとサルスベリ
室生口大野駅の北西3キロの山中,クヌギやコナラの樹木の下草にまじってスズランが自生している。近畿地方,とくに奈良県内での群落は吐山(都祁村)と並び自然分布の南限を示すものとして貴重である。開花期は5月中旬ごろ。
十二神将が鋳出した珍しいもの重要文化財
榛原駅の北東,国道165号から1kmほど北西に入った額井岳の東のふもと,雑木林の中に山部赤人の墓と伝えられる苔むした大きな五重石塔がある。山部赤人は奈良初期に活躍した万葉歌人。万葉集に約50首が収録され,柿本人麻呂とともに歌聖と称された人。鎌倉時代のものとみられるこの五重塔が山部赤人の墓かどうかは不明だが,すぐそばに東海自然歩道があり,春はツツジ,秋は紅葉と景観にすぐれ訪れる人も多い。