葛の葉稲荷神社
美和町篠田字稲荷に昔、狐塚があり「葛の葉稲荷社」と称し近郷にその名が高かったといいます。「しのだ」という地名が同じことから和泉の国(大阪府和泉市)信太にある葛の葉稲荷を勧請したと伝えられています。葛の葉稲荷と言えば狐女房の伝説が有名ですが、昔、安部保名という男が信太の森で傷を負った白狐を助けますが、のちに保名が病となったおり、恩返しとばかりに狐が保名のいいなづけの葛の葉に化けて看病したと言います。ほどなく結ばれ信太丸が生まれますが、本物の葛の葉が現れ、正体がばれた白狐は「恋しくば尋ねてみよ信太の森のうらみ葛の葉」の一首を書き残し、森の奥へと去っていった。というものです。葛の葉稲荷は伝説の狐女房を祀ったお宮で、浄瑠璃にも取り入れられ歌舞伎ともなって全国的に知られるようになりました。現在の社殿は昭和55年に建て替えられたものです。