常光寺
大阪府八尾市本町5-8-1
八尾は「河内音頭」発祥の地だが、常光寺で伝えられている「流し節正調河内音頭」はその原型とされ、「日本の音風景100選」(旧環境庁)に選定されている。保存会メンバーが境内で練習も重ね、歌い継がれている独特の音頭は、毎年8月23・24日、人で埋め尽くされた境内で一際高く響き渡る。そもそも同寺は天平17年(745)、行基が新堂寺として開創したが、南北朝の戦乱で焼失。至徳2年(1385)、又五郎大夫藤原盛継が復興した。康応2年(1390)、足利義満が祈願所とし、「初日山常光寺」の扁額を贈って以来、常光寺と改められた。慶長20年(1615)、大坂夏の陣で徳川方の藤堂高虎がここに陣を置き、首実検をした際の血のついた縁板が血天井として今に伝わっている。