妙印山妙光寺
祖師堂本尊は「肉鬚祖師」といわれる日蓮像。寺宝も多い。妙印山妙光寺は、400〜500の檀家を有し、多古音頭にも歌われる多古町最大の日蓮宗の寺院。弘安中期に日蓮上人の高弟日朝が創建したと伝えられています。妙光寺は多古居射のほか島、唐竹にもありますが、いずれも日朝によるものと伝えられ、これらを下総三妙寺と称します。もともとは、染井原、小井戸の付近にあり、のちに居射に移ったと言われています。多古由来記には、寛永4年(1627)に江戸谷中(現:文京区)の報恩寺の堂を移して寺堂としたそうで、現在の堂は享保14年(1729)の建立と記されています。元禄4年(1691)には水戸光圀が参詣。宝暦4年(1754)になると葵の紋章を使うことを許されました。山門前大題目塔は宝暦9年(1759)、大常夜燈は寛永2年(1849)の建立と、いずれも長い時間を経てきた貴重なものです。昭和35年には大原内の妙見堂から中世、多古地方を支配した千葉氏一族の守護神である妙見像が移されました。兜をいただき、甲冑をつけて刀印を結ぶ勇ましい武装形で、目を大きくこらした形相は力強さを感じさせます。