全日本の観光地へ
第1展示室では庶民の暮らしをテーマに、農家の家を精巧に復元している。家のなかに展示した調度品や農業工具には、使い方や当時の生活を分かりやすく解説するアナウンスもつく。遺跡からの出土品や古文書などで睦沢の歴史を紹介する第2展示室も歴史好きにはたまらない。入館無料なので、気軽に訪れよう。
ニューヨーク近代美術館にも製品を並べるガラス工房の見学ができる。高温に熱したガラスを製品に仕上げていく様子は圧巻。体験教室では、初心者向けにヘラで伸ばして花瓶や皿などを作るコースと、上級者向けにガラスを吹いて形を整えるコースを用意。数分で出来あがり3時間で受取れるので気軽に挑戦しよう。
あやめ、花しょうぶ、蓮など水辺の植物を公開している。花しょうぶは6月に400種150万本が咲き乱れ、蓮は7〜8月に中国南京市から贈られた300種以上が咲き競う。園内水路では「あやめ祭り」期間中舟を運航し水辺から観覧できる。又、「はす祭り」期間中はピンク、クリーム色の蓮で埋め尽くされる。
佐原市を縦に流れる小野川の流域は、江戸時代の町並みが今なお残る、「北総の小江戸」として有名な地域である。利根川が物資の主な運輸網だったため、分流の小野川周辺には、河港となり旅館や商店が立ち並んでいた。川べりには重厚な木造建築が軒を連ねており、昔の繁栄ぶりをうかがうことができる。
石碑には、芥川龍之介が後に夫人となった塚本文に送った恋文が刻まれている。周辺は松などに囲まれ、閑静な雰囲気が漂っている。文への恋に悩んだ龍之介が夏を過ごした宿、一宮館の敷地内に立ち、平成13年国の登録文化財に指定された芥川荘には、現在も直筆の手紙や日用品などを幅広く展示している。
銚子駅と外川駅の間を走る全長約6・4kmの小さな鉄道。1923年の開通以来、銚子名物である醤油や魚などの運搬だけでなく、地元客や観光客の足としても活躍してきた。素朴な木張りの床や、レトロな中吊り広告など、車内にはひと昔前の風情が漂う。始発から終点まで約19分の小旅行をのんびりと楽しもう。
戸定は中世城郭に起源を持つ地名。戸定歴史館は、最後の水戸藩主・徳川昭武と兄慶喜についての博物館だ。ここでは二人の遺品やパリ万博由来の品等を展示。千葉県指定名勝の戸定邸は1884年、昭武により建設され、20以上の部屋が連なる純和風の屋敷である。歴史館と合せて、戸定邸も一度は訪れてみたい。
岩井滝不動とも呼ばれ、本堂の裏手には滝が滔々と流れている。スダジイやヤブツバキなどの自然林にとり囲まれた境内は、静寂が広がり風情たっぷりだ。寒地性植物と暖地性植物が共存する珍しい自然林は、生態学的にも貴重とされ、県の郷土環境保全指定を受けている。あちこちからあふれる湧き水も幻想的だ。
「房総浮世絵美術館」には、日本ではここでしか見られない貴重な浮世絵作品を数多く展示公開している。収蔵作品は、菱川師宣や葛飾北斎、写楽、歌麿、広重など浮世絵の大家から、竹久夢二や伊東深水など近年の作家にまで及ぶ。2004年10月より5年間、テレビで全世界へ美術館の作品が紹介されている。
R126沿いという好立地の上、駐車場も広いのでドライブの途中に気軽に立ち寄れる。オススメは名物の『釜めし』。千葉県産の米を使った釜めしは、先代から伝わる秘伝のダシをたっぷり使い、客の目の前で生米から炊きあげられる。アツアツに出来上がるまでの17〜18分間が、待ち遠しく感じられる一品だ。